1 地域の概要

 本校は帯広市の中心部のやや東部に位置し,東は清流・札内川,西は大通り(国道236号線),南はJR根室本線,北は電信通りに囲まれた閑静な地域にある。
 この地域は帯広の開拓とともに拓けた古くからの地域であり,裁判所や法務局,測候所,協会病院等々の公共施設が多く存在している。
 住民も古くから住んでいる人が多く,親子三代にわたって本校に通学している家庭も多い。そのため,地域住民の本校に寄せる期待や思い,誇りはひとしお強いものがある。
 また,多くの官公庁や商社・企業に関連する住宅も多いため,全国各地から保護者の転勤に伴い転出入する児童が多いのも本校の特徴の一つである。
 こうした地域事情を背景に,地域住民や保護者は大変教育熱心であり,学校教育に対しては非常に協力的であり,またPTA活動も熱心である。このことが本校教育の質を高める大きな要因ともなっている。 
 本校は大正10年の創立以来,1万9千人を超える同窓生を輩出し,市内道内はもとより全国各地,さらには世界各国で目覚ましい活躍をされている方が数多い。

2 沿革概要
◆学校創立

 本校は大正9年8月に設立認可を受け,大正10年1月14日の3学期始業式をもって開校した。
 当時の帯広町には「帯広高等尋常小学校」しかなく,児童数は1600名に達し,収容限度を遙かに超えていた。そのため,2部授業をしている学年もあるほどだった。その児童増を解消するために,「東2条・3条南12丁目」に「帯広第2尋常小学校」としての本校が創設された。
 開校時の児童数は678名,10学級,教職員数11名での開校であった。
 開校式は1月22日,廊下にて挙行された。




◆校名変更

 本校は開校2年目にして校名変更問題が起きた。それは,帯広町内には「第一校」がないのに,本校を「第二校」と命名し,第二義的な扱いは不合理である,積極的に教育的意義の深い校名に改めよというものであった。
 その結果,大正13年4月から校名を「河西郡柏尋常高等小学校」と改称した。「柏」と命名した訳は,【この樹は,古来十勝大平原の代表的名木であり,薄紅色を帯びた早春の若葉よく,つややかな夏の青葉よく,酷寒炎熱に耐え,飛雪烈風をしのいで,遂に魔天の巨木になる。本校の教育精神を象徴するものとして,これに如かずと一決した。 】


◆沿革史
大正】
10. 1.22  河西郡帯広第2尋常小学校として開校 (教職員11,児童数678,10学級)
11. 9.17  高等科を併設し,校名を第2尋常高等小学校と改称
13. 4.11   校名を柏尋常高等小学校と改称
15. 8.22  全道少年野球大会(北海タイムス社主催)決勝戦で手宮西校に惜敗。準優勝となる。

【昭和】

 3. 8. 5  全道少年野球大会初優勝 (昭和5年も優勝。昭和6年は準優勝)
 8. 4. 1  帯広町柏尋常小学校と改称
15. 6.12  新校舎完成。授業開始
16. 4. 2  国民学校令により帯広市柏国民学校と改称
16. 6. 9  午後5時27分,中校舎より出火 中校舎と体育館を焼失
20.11. 3  校舎,艦上機グラマン8機の襲撃を受ける
21.11. 3  新憲法公布を記念して音楽会・学芸会を開催
22. 4. 1  学校改革で帯広市立柏小学校と改称
26. 2. 5  完全給食開始
27. 3. 4  10時40分頃,十勝沖地震発生。児童避難
28. 6.13  これまでの校歌を改め,新校歌制定
33. 9. 4  全道保健教育研究大会開催
34.11. 7  全道教育研究大会,本校を会場に開催
36. 9.15  開校40周年を記念して帯広市教育研究大会を開催
42.10.30  帯広市小学校自主公開研究会開催
43.11.18  全道教育研究大会会場
53.12.16  新校舎(現校舎)落成式典開催
57.10.17  第1回教育実践発表会開催
59.10. 3  第2回教育実践発表会開催
59. 3.16  十勝管内教育実践表彰を受ける
62.10.14  第3回教育実践発表会開催

【平成】

 2. 6.26   創立記念植樹のポプラが市の銘木に指定される
 2.10.21  第4回教育実践発表会開催
 3. 1.17  十勝地方に大雪 帯広の積雪95㎝に達す
 3. 9.15  NHK学校音楽コンクール十勝大会で金賞,全道大会に出場
 5.10. 3  第5回教育実践発表会開催
 6. 4.12  文部省より生活科教育推進校として指定をうける
 7.10.13  第6回教育実践発表会開催
10.10.23  第7回教育実践発表会開催
12. 8. 1  新校旗完成
13. 1.29  日英グリーン同盟百周年記念植樹
13.11.14  第8回教育実践発表会開催
14. 5.24  英国大使館から贈られたイングリッシュ・オークスを植樹
15. 9.19  第9回教育実践発表会開催
17. 8. 3  第48回全国新聞教育研究大会帯広大会会場校
17. 9.16  第10回教育実践発表会開催
18. 2.27  平成17年度帯広市教育実践表彰受賞
19.11. 9   第11回教育実践発表会開催
20. 2.22  十勝管内教育実践表彰を受ける
20. 7.30  文部科学省学校支援地域本部事業
21. 8.10  十勝管内教育委員会連絡協議会研究実践指定校
21. 9.29  帯広市教育研究所研究実践協力校
21.11. 6  第12回教育実践発表会開催
22.10.24  創立90周年記念式典
23. 7.15  帯広市教委研究所研究実践協力校
23.11.11  第13回教育実践発表会開催
24. 6.13  帯広市教委研究所研究実践協力校
24.10.24  地域公開授業参観日
24. 2.12  開拓130年市制80年記念事業「もちつき大会」
25.10.18  第14回教育実践発表会開催
26. 2.25  平成25年度帯広市教育実践表彰受賞
27.10.14  第15回教育実践発表会開催
29. 9.22  第70回北海道書写書道教育研究大会帯広大会会場校
29.10.18  第16回教育実践発表会
30. 9. 6  北海道胆振東部地震M6.7 修学旅行2日目に起きる
30. 9.11  地域公開授業参観日開催

【令和】
 1. 5.23  柏小百周年記念事業協賛会設立総会
 1. 9.10  地域公開授業参観日開催
 1.11.11  翔陽中エリア公開研を開始
 2. 2.27  十勝管内教育実践表彰受賞
 2. 2.27  新型コロナウイルス感染症に対応する臨時休業3.24まで
 2. 3.24  第百回卒業式(卒業生・教職員のみで挙行)
 2. 4.20  新型コロナウイルス感染症に対応する臨時休業5.31まで
 2. 5.18  分散登校5.29まで
 2. 7.27  夏季休業中における登校(4時間授業・給食有り)8.7まで
 2.10.16  観点別評価二期制へ 前期あゆみ配付
 2.10.25  創立百周年記念式典 令和3年に延期
 3. 1. 6  冬季休業中における登校(4時間授業・給食有り)1.14まで
 3. 1.22  第百回開校記念日
 3. 2. 9  百周年記念事業協賛会による卒業生に贈るコンサート
 3. 7. 7  創立百周年記念第17回教育実践発表会開催
 3.10.17  創立百周年記念式典
 3.11. 7  創立70周年記念タイムカプセル開封式
 4. 2.25  帯広市教育実践校表彰
 4.11.10  柏小学校コミュニティ・スクール協議会発足
 5. 5. 8  新型コロナウィルス感染症 5類相当に移行



3 校 訓

 「強く 正しく 明るく 清く」

 本校の校訓は,昭和18年に制定されたものである。翌19年に帯広出身の書家・桑原翠邦さんに依頼して揮毫して頂き,体育館に掲示してあった。
 昭和58年,新校舎・体育館の完成を記念して,古くなった校訓を改めて書き直して頂いたものを現在,掲示している。
 桑原翠邦さんは昭和天皇の書道の先生も務めた日本を代表する書家であり,この書を書くためにお弟子さん13人もお手伝いしたと記事には書かれている。 

4 校旗・校章
◆開校当時の校旗・校章

 初代の校旗は,大正11年11月に,保護者会から寄贈されたものである。
 当時の金額で120円したと記録にはある。大変な金額である。
 校章の定かな記録は残っていないが,中央に「帶二」の文字を配し,ペン先をデザイン化したように思われる。

◆現在の校旗

 校旗は,昭和7年5月に新調され,入魂式を帯広神社で行った。この校旗は平成12年まで使われたが,その年の8月に,開校80周年を記念して現在の校旗に更新された。(協賛会からの寄贈)







◆現在の校章

 校章は,校名が変更されたときに新しいものに変えられた。その由来は,沿革史によると,3枚の柏の葉を組み合わせ,葉の間に柏の花をあしらい(上の2つは雌花,下の1つは雄花),中央に柏の実を配して,その中に柏の字を入れた美しい校章は,年々花開き,実を結びながら伸びゆく柏にふさわしいようにと,先生方の苦心で出来上がった。 

5 校 歌